自転車を活用した街づくり「里山サイクリング小城」

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ブリット野口です。

「自転車を活用した街づくり」
佐賀県小城市で小さな試みが始まった。創業から42年を迎えた小城市の工務店「山東美建」は、従業員の移動や物件の調査など、自転車を活用した取り組みをはじめている。

代表の山東氏が自転車を購入したのは2年前。自転車は生活の一部となり、暮らしに組み込まれている。そして、自転車は街づくりと相性が良いと感じ、「サイクルガイドツーリズム」の可能性を検討することになった。

当店と山東美建のコラボ企画として「里山サイクリング」を体験してもらった。参加者はスタッフ、自転車愛好家を含め13名。小城市民もほとんど知らない裏道を通り、小城に残る「肥前狛犬」や「肥前鳥居」を巡った。

「自転車散策の目的は地元を深く知ること」
<距離:13km、走行時間:1時間、経過時間:3時間>
神社仏閣にある8ヵ所の肥前狛犬や肥前鳥居を見学した。肥前狛犬の愛らしい表情は想像していた狛犬とは違う。肥前狛犬は石造物マニアの間では有名だが、地元ではほとんど無名である。盗難対策でカギをかけて保管されている神社や祠も多く、大日宮では管理している近隣住民にカギを開けてもらい、珍しい花台の肥前狛犬を見せてもらった。

肥前狛犬の情報は、自転車散策と組み合わせたサイクルガイドツーリズムとして活用することを条件に「肥前狛犬を学ぶ会」から入手している。里と山の境界にある神社や祠は集落の端にあり、狭い路地を通り抜けるので自転車と相性が良い。肥前狛犬巡りは、「歩き」では遠く、「クルマ」では駐車場の確保が難しい。

「自転車でしか見ることができない景色から人々の暮らしを考える」
自転車を街づくりに活用したい地元企業「山東美建」から依頼を受け、自転車と相性が良い「肥前狛犬を巡る里山サイクリング」を提案した。小城市在住の参加者は、クルマでは知ることができない街の「小さな変化」を感じたとのこと。また、サイクリング途中で多くの知人と出会い、挨拶をしていた山東氏は「すぐに立ち止まって話をできることが自転車の魅力のひとつ」と話し、自転車を街づくりに活かしたいと抱負を述べていた。

ちなみに、山東美建の理念は「人と人を繋ぎ、人とモノを繋ぎ、技術を伝え、街をひとつに結んでいくこと」

自転車活用推進計画が策定されたばかりの佐賀県。地元企業に「街をひとつに結ぶ道具」として自転車を選んでもらったことを自転車屋の主として素直に嬉しく感じている。

「肥前狛犬とは?」
江戸時代中期以降、神社に奉納された狛犬のほとんどが唐獅子形狛犬であり、16~18世紀の160年間に佐賀、長崎、福岡の一部で奉納された狛犬を「肥前狛犬」と呼ぶ。全体的に小型で弧線と直線の組合せを基本として単純化しながら、細部の特徴を誇張している。多久市内の神社や祠には約30対、約65体の肥前狛犬が奉納されている。小城市でも多数の肥前狛犬が確認されている。

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