【唐津市厳木町】肥前狛犬を巡る里山サイクリング:里山の旧道を自転車で巡るサイクルツーリズム
Categorised in: NEWS, TOURISM, 肥前狛犬, 自転車
ブリット野口です。
佐賀県には、江戸時代に奉納された個性豊かな石造文化財「肥前狛犬」が数多く残されています。しかし、その多くは観光地ではなく、里山の神社や祠に静かに佇んでいます。
そんな肥前狛犬を、自転車でゆっくり巡るサイクルガイドツアーを開催しました。
肥前狛犬を巡る旅は、多久市、小城市、鍋島地区に続き、今回が4回目。舞台は私の地元、唐津市厳木町です。
肥前狛犬巡りとサイクルツーリズムは相性が良い
近年は環境にやさしい観光としてサイクルツーリズムが注目されています。
自治体ではレンタサイクルやサイクリングルートの整備が進められていますが、地域を深く知るには、地元ガイドと巡る少人数のツアーも魅力の一つです。
ガイドツアーには、
①地域の日常に触れる「非日常」の体験
②自転車だからこそ見つけられる風景
③坂道を走り切る達成感
という三つの価値があります。
肥前狛犬は集落の神社や祠に残されているため、細い旧道をゆっくり走れる自転車との相性は抜群です。
地元だから案内できる厳木町の里山ルート
今回のガイドを担当したのは、厳木町で生まれ育った自転車店主の私です。
地域を走り続けてきた経験を生かし、車がほとんど通らない旧道を中心にルートを設定しました。
走行距離は約16km。サイクリング約90分、肥前狛犬や肥前鳥居を見学する時間が約90分のゆったりとした行程です。
舗装路だけでは分からない集落の成り立ちや地形、昔から続く生活道をたどることで、厳木町の歴史や文化を身近に感じることができます。
ブラタモリのような自転車散策を目指して
このツアーの原点は、2年前に参加した「松浦党の愛した仏巡り」というウォーキングイベントでした。
石仏を巡りながら地域の歴史を学ぶ体験に感動し、「これを自転車で楽しめないだろうか」と考えたのが始まりです。
そこから肥前狛犬と出会い、石造文化財を巡るサイクリングという現在のスタイルが生まれました。
観光地を効率よく巡るのではなく、路地や地形、神社や祠を訪ねながら地域を読み解く。そんなブラタモリのような自転車散策を目指しています。
初心者には電動アシスト自転車がおすすめ
厳木町は里山らしい地形のため、坂道も少なくありません。初心者には電動アシスト自転車がおすすめです。
無理なく坂を登ることで景色を楽しむ余裕が生まれ、「登れた」という達成感も味わえます。
当時のコロナ禍ならではのツアー風景
このツアーはコロナ禍に開催したため、昼食は地元のパン店「アンクルジャム」でテイクアウトを利用しました。
以前のように参加者同士で食事を囲むことはできませんでしたが、それも当時ならではの記録として印象に残っています。
参加者それぞれの楽しみ方
集合場所へのアクセスも参加者それぞれです。自宅から自転車で来る方もいれば、自転車を車に積んで参加する方もいました。
折りたたみ自転車のブロンプトンを車載して参加された方からは、「ドライブもサイクリングも一日で楽しめる」と好評でした。
サイクルツーリズムは、自転車だけでなく、その土地へ向かう時間も楽しみの一つだと感じています。
獅子城から眺める厳木町
サイクリング終了後は、希望者と一緒に車で獅子ヶ城へ向かいました。
標高228メートルの山頂からは、「風のふるさと」と呼ばれる厳木町を一望できます。
獅子城は松浦党ゆかりの山城として知られ、戦国時代には龍造寺氏や波多氏などが争った重要な拠点でした。
現在は佐賀県指定史跡となり、城跡ファンも多く訪れています。
肥前狛犬とは?
肥前狛犬とは、16〜18世紀に現在の佐賀県、長崎県、福岡県西部で奉納された狛犬の総称です。丸みを帯びた表情や、直線と曲線を組み合わせた素朴な造形が特徴で、それぞれの地域や石工による違いを見比べる楽しみがあります。多久市、小城市、唐津市などには現在も多くの肥前狛犬が残され、地域の歴史を伝える貴重な文化財となっています。
里山を走ることで見えてくる地域の歴史
肥前狛犬を巡る旅は、狛犬を見るだけのツアーではありません。旧道を走り、集落の地形を感じ、地域の歴史を知り、人と出会う。
そんな体験を通して、里山の魅力を再発見するサイクルツーリズムです。
今後も多久、小城、鍋島、厳木と、それぞれの地域に残る肥前狛犬を訪ねながら、佐賀の石造文化と里山の魅力を発信していきたいと思います。
あわせて読みたい
厳木編をご覧いただいた方は、ぜひ他の地域の肥前狛犬巡りもご覧ください。
①【佐賀市鍋島】肥前狛犬を巡る里山サイクリング:里山を自転車で巡るサイクルツーリズムの可能性
②【唐津市厳木町】肥前狛犬を巡る里山サイクリング:里山の旧道を自転車で巡るサイクルツーリズム
③【唐津市相知町】肥前狛犬を巡る里山サイクリング:歴史遺産とサイクルツーリズムの可能性
④【佐賀市諸富】肥前狛犬を巡る里山サイクリング:路地裏を走ることで見えてくる佐賀の歴史と暮らし
⑤【小城市小城町】肥前狛犬を巡る里山サイクリング:歴史資源×電動アシスト自転車で楽しむガイドツアー
⑥【多久市東多久町】肥前狛犬を巡る里山サイクリング:地域資源を組み合わせるサイクルツーリズムの可能性
⑦【唐津市相知町】肥前狛犬を巡る里山サイクリング:石積の絶景「蕨野棚田」を自転車で巡るガイドツアー
⑧【番外編】肥前狛犬巡りはこうして始まった:10年間ルートを探し続けた共同開拓者の物語
編集後記
この記事は5年前に公開した記録をもとに再編集したものです。当時の考えや現地での体験はそのままに、現在の視点で読みやすく構成し直しました。試行錯誤の過程も、このブログの大切な記録として残しています。
Tags: アドベンチャーツーリズム, 肥前狛犬, 自転車, 里山サイクリング