情報銀行によるスコアリング

Categorised in:

ブリット野口です。

生活態度や読書歴、購買行動など、個人の膨大なデータをAIが分析し、その人の潜在的な能力や性格、信用度を点数化する「スコアリング」が開始される。

私自身、ガーミンウォッチのライフログで位置情報や心拍数、睡眠時間の健康情報を提供している。精神状態や健康状態を推測され、読書歴や購買紙から思想信条も特定されているはずだ。

情報銀行は、個人の様々なデータを預り、活用したい企業に提供するサービス。個人はデータ管理やポイント還元などのメリットが想定されている。様々な企業に提供されたスコアが社会一般で使われる「ユニバーサルスコア」となったら、スコアがないとホテルやレストランなどのサービスが受けられないようになり、多くの人はスコアを上げるために自分の情報を積極的に渡すようになる。スコアの精度は上がり、影響力は更に増し、スコア社会が現実のものとなる。既に中国ではスコアリングが社会の隅々に広がり、キャッシュレス決済の履歴、SNSの交友関係、提携企業の保有データを組み合わせ、活用し、就職、結婚、進学、ホテルやレンタサイクルの利用、ビザ申請などの公的サービスでも使われている。駐車違反や無賃乗車も登録され、スコアが低くて国外に出られない人もいて、「中国人のマナーが良くなっている」という話を先日聞いたばかりだ。

次世代移動通信5Gが普及すればモノからの情報も採取され、日本でもスコアリングが一般化するはずだ。今までより公平で効率的な社会を実現する可能性もあるが、公平で便利、自由な社会を侵害し、新たな身分制度社会が形成される恐れもあると大学教授は警鐘を鳴らしている。

《読売新聞より引用》

Tags: