厳木少年山の子ラグビークラブ
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ブリット野口です。
熱心なラグビーファンではないが、にわかファンでもない。
小学生時代は、地元にラグビークラブがあり、専用グラウンドもあった。全校生徒100人程の小学校に剣道部、野球部があり、同級生の父親が監督を務めるラグビークラブが新しくできた。県内でも珍しく、他校から通う子供がいて賑わっていた。(たぶん、スクールウォーズの影響だったと思う)
剣道部だった私は、裏山のラグビー場へ犬の散歩に行っていた。転がっていたラグビーボールを蹴ったり、タックルダミーで遊んだり、ラグビーは身近な存在だった。今でもパスができるし、キックもできる。(この場合のパスは回転をかけて斜め後ろに投げることを意味する)
進学した高等学校にはラグビー愛好会があり、父親が九電ラグビー関係者だった同級生からジャージをもらった。また、佐賀工業高等学校ラグビー部へ進学した同級生からもジャージをもらった。大学時代はラグビー観戦で秩父宮ラグビー場へ足を運んだこともある。
ラグビーワールドカップ2019が始まり、世間では高い関心と注目を集めている。地元のラグビークラブは、10年以上前に無くなり、ジャージをもらった同級生はこの世にはいない。
マウンテンバイクでトレイルへ向かう道中、荒れ果てた元ラグビー場の横を通る。
「クラブの名前はなんだ?」
「クラブはいつ解散したんだ?」
「ジャージをもらった同級生の名前は?」
ペダルを回しながら『君の名は。』の名言を口にする。
「大事な人、忘れたくない人、忘れちゃダメな人。誰だ、誰だ、名前は…」
曖昧な記憶を辿るが、ぼんやりとした答えしか出ない。
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