マイクロツーリズムと自転車
ブリット野口です。
コロナ禍で3密を回避して遊ぶツールとして自転車が注目されている。老若男女を問わない自転車散策「里山サイクリング」の紹介です。
里山サイクリングとは?
観光名所だけではなく、地域の人が大切にしている風土、風習を案内する自転車ガイドツーリズムのこと。
多久の風土を伝えるには?
多久駅に集まった7名に、市内に残る肥前狛犬や肥前鳥居を巡り、歴史や地域の暮らしを肌で感じる自転車散策を体験してもらった。盗難防止で場所を公表できない愛らしい肥前狛犬を紹介し、距離15kmを4時間かけて移動した。スローカフェで休憩、多久聖廟を見学した後、多久駅へ戻り、解散となった。
自転車の魅力とは?
「歩き」や「クルマ」では感じることができない「自転車特有のリズム」が、五感を刺激し、心地よい運動となる。山道を上り、祠を護る苔むした肥前狛犬に出会うと、かつての里山の境界を感じることができる。ちなみに、自転車を所有していない人は、多久駅のレンタルバイクを利用すれば、里山サイクリングを体験することができる。<里山サイクリングは不定期開催>
マイクロツーリズムとは?
自宅から1時間から2時間圏内の地元または近隣への宿泊観光、日帰り観光を指す。
「遊びながら学ぶ」
海外渡航ができないコロナ禍では、マイクロツーリズムが注目されている。地方はインバウンド向け観光商品から、自転車散策など、体験をパッケージした着地型観光商品へシフトチェンジが必要だ。マイクロツーリズムとガイドツーリズムを組合せた里山サイクリングを自転車活用推進計画の施策として行政に提案するためには、小さな実験を繰り返し、ブラッシュアップすることが必要である。自転車を地方創生の切り口に加えることで、その土地の人と交流が生まれ、その土地の愛着が生まれる。里山サイクリングは、田舎で遊びながら学ぶ観光商品になるはずだ。