ペダルを漕がずに重心移動で前進する
ブリット野口です。
自転車はペダルを漕がないと前に進むことができない。
しかし、重心移動を推進力に変換することができれば、ペダルを漕がなくても前に進むことができる。
MTB基礎テクニック「プッシュ&プル&スラローム」
BMXレースやパンプトラックで使われる「プッシュ&プル」と自転車の基本操作である「スラローム」を組み合わせた「プッシュスラローム」を紹介する。
「プッシュスラロームのメリット」
➀庭や駐車場など、狭い場所で反復して練習ができる。自転車を選ばす、誰でも取り組みやすい。
➁コーナーリングでペダルが漕げない状況は、マウンテンバイク、ロードバイクを問わず、自転車全般で発生するので、身に付けておくとバイクコントロールの幅が広がる。
➂ロードバイクのクリテリウムやシクロクロスのタイトコーナーで無駄なペダリングを減らし、体力を温存することでレース展開に役立つ。
「プッシュスラロームの動き」
➀ハンドルを左右に切りながら肘と膝の屈伸運動を繰り返す
➁身体は倒し過ぎず、中心をキープして自転車だけを倒す
➂コーナリングは遠心力を使う
➃ブレーキを使わない
「プッシュ&プルの動き」
➀アプローチはペダルを地面と平行にする
➁上り面は上りながら肘を曲げていく
➂後輪が上がってきたら膝を曲げる
➃下り面はハンドルを前に押し出し、曲げていた膝を伸ばす
「左右のペダルを均等に踏む」
慣れてきた人は、チェーンを外してスラロームにチャレンジ。
チェーンを外し、ペダルの上で細かい重心移動をしながら「プッシュスラローム」ができると、パンプトラックも上達する。
路面の情報をペダルから感じとることができれば、コーナーリングのスピードが上がる。
「パンプトラックとは」
起伏のある凸凹のコブが連続した波状コースのこと。ペダルを漕がず、身体の動きを使って前に進む練習をする場所。
パンプトラックではペダルを漕がず、足はペダルの上に乗せて地面に対して平行に保つ。基本的に右利きの人は右足を前にする。走り出した後は、地面の凸凹を使って加速する。上りで身体を縮めながら自転車を引きつけ、下りで体重をかけて押し出す。その重心移動の繰り返しでスピードを上げる。ブランコの動きに似ている。パンプトラックの楕円コースを周回する場合、バンクに足を押し付けて踏ん張り、反発力を使って加速する。