パンプトラック備忘録
ブリット野口です。
小さなパンプトラックを作って、3年が経過したので「パンプトラック備忘録」として振り返ってみた。
①出発点~反復練習しかない~
ペダリングスキルの習得に「ピストで3本ローラー」が効果的だったので、ブレーキを使わない走り方を習得するには「ノーブレーキで曲がる練習」が必要と考え、パンプトラックを作ることにした。
②即断即決~失敗から経験を積む~
土地の購入、土の搬入、適当にコースを作ったが、「作る、走る、修正」の繰り返しだった。仲間の協力もあり、1年後に本格的な運用を開始した。2年目に土壌の侵食を防ぐために植栽を施した。そして、3年目に西日本豪雨で法面が崩壊した。4年目の現在、法面の復旧作業が終わったばかり。
③暗渠排水~素人は表面しか見えていない~
素人が庭先に作るパンプトラックは家庭菜園に似ている。専門知識が不足し、表面しか見えていない。お椀形状のパンプトラックは、中央に水が集まる。粒が小さい真砂土は締まると目が詰まり、雨水が溜まり、水没状態となる。早めに排水処理の重要性に気付いたことは幸いだった。結局、最初にやるべきだった地盤改良という振り出しに戻り、土木関係者の知識を借り、水没対策として暗渠パイプを埋設した。暗渠はゴルフ場で使われる排水方法のひとつ。
④習慣~ライザップも3ヶ月かかる~
雨の日はインドア、晴の日はパンプトラック、トレーニングを日常の習慣にすることが重要だ。1年間休まず、繰り返すことで基本的なスキルが身に付く。効果が表れるのは、3ヶ月過ぎてから。ライザップをイメージして欲しい。
⑤競技大会~速くなるが負傷する~
ダウンヒルレースはマスターズ、クロスカントリーレースはチャレンジに登録している。身体が素早く動くようになると、コーナーでブレーキレバーを少しだけ放すことができる。スピードは上がるが、暴れる車体を押さえることができず、転倒する場面が増えた。2018年は2度の骨折。速度が上がると、転倒のダメージは大きく、フルプロテクター、肩周辺を覆う筋肉の増量が必要である。
⑥課題克服~ジャンプは着地が危ない~
スピードが上がり、身体が遅れると、ジャンプに対応できなくなる。これまた、反復して練習するしかなく、敷地にジャンプ台を作ることにした。ジャンプはBMXレースをイメージした。適度にサイズダウンしたジャンプ台を製作中だ。パンプトラックの経験から、安全性を考慮した。BMXレース経験者に相談しながら、時間をかけて慎重に進めている。予想以上の土が必要で、100立米ほど搬入した。
⑦最後に~体験から発見する~
コース造りは、ライディングスキルだけではなく、土木、造園の知識も必要だった。道具はガーデニングと兼用できるので、うまく行かなければ、お洒落な庭へ変更可能だ。最初は「子供の砂遊び」と思って、気軽に始めて欲しい。
<参考資料>
「パンプトラックのレシピ」
「資材」
・土地(100坪)、土(70立米=10tダンプ10台)、暗渠パイプ、単粒砕石、籾殻
「道具」
・スコップ、レーキ、鍬、一輪車
「植栽」
・芝、ディコンドラ、クラピア