コロナ禍と自転車
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ブリット野口です。
「手軽で便利なシェアサイクル」
「3密」を避けられる移動手段として都市部では自転車を共同で使う「シェアサイクル」の利用が増えている。全国的に新型コロナウィルスが感染「第2波」の様相を見せ始めた頃、感染リスクの高まりを感じた人々はバスやタクシーの利用からシェアサイクルに切り替えはじめている。
「シェアサイクルとは?」
シェアサイクル各社は専用の駐輪場(ポート)を都市部に集中的に設けている。スマートフォンのアプリなどで開錠、施錠する仕組みで、どこのポートでも貸し借りができる。料金は10分100円が相場で支払いはスマートフォンなどで決済ができる。
新型コロナの感染拡大以降、通勤や仕事での移動、飲食店の宅配代行企業のスタッフが使うケースも少なくない。都心部では自転車が足りなくなることも増えている。
シェアバイク最大手「ドコモバイクシェア」の新規登録者数は3月比で4月は20%、5月は60%増えている。旧メルチャリは福岡市での6月の利用回数が約22万回、1月から2倍に伸びている。
「佐賀市のシェアサイクル」
佐賀市には、市役所など中心市街8カ所に拠点設置されたシェアサイクル「ハローサイクリング」があり、アプリで予約ができる。
「ハローサイクリング」は、ソフトバンクグループの「ソフトバンクイノベンチャー」を通じて設立した「オープンストリート」(東京都港区)が、2016年から展開しているシェアサイクルビジネス。
佐賀市では「サガスポーツクラブ」(佐賀市中の小路)が運営する。
佐賀市役所(栄町)、佐賀バルーンミュージアム(松原2)、柳町入り口(呉服元町交差点)、佐賀県庁駐輪場(城内1)、佐賀駅北口(駅前中央1)、佐賀城本丸歴史館前(城内2)、佐賀県総合運動場(日の出2)、佐賀県総合体育館(日の出1)の8カ所に計50台の電動アシスト付自転車を設置している。
今後もステーションを増やしていく予定。24時間365日利用可能。利用料金は、15分=150円、1日=1,500円。会員登録後、スマホアプリからレンタル予約する。支払いは事前に登録したクレジットカード、Yahoo!ウォレット、携帯キャリア決済のいずれかで行う。自転車の貸し出し状況や返却可能ステーションの空き情報はスマホのアプリで確認できる。
管理者は「他のステーションでも返却できるメリットを生かし、観光客への利用促進のほか、仕事でのちょっとした移動や公共交通機関の補完など利用場面を提案して行きたい。今後、シェアサイクルと組み合わせた健康教室の開催や健康マイレージの付与など、佐賀独自のサービスも行っていきたい」と意欲を見せている。
「多久市のレンタルバイク」
多久駅に隣接する「あいぱれっと」にレンタルバイクを納入して1年が経過し、メンテナンスとTSマーク更新の依頼を受けた。利用状況を伺うと、多久市内の利用者はほとんどいなかった。利用者の過半数は、ガイドツーリング(里山サイクリング)による市外の人だった。市外の人へ多久の魅力を伝えることはできたが、市内の人へのプロモーションが課題となった。新型コロナウィルスの影響でイベントができなかったことも影響しているが、地方で自転車活用を推進していくには、ターゲットやコンセプト設定だけではなく、縦割りの行政を横断できる職員や街おこし団体との連携も必要だ。
9月から再開する不定期開催のガイドツーリズム「里山サイクリング」は、切り口に「肥前狛犬」を加え、この地域でしか見ることができな風景も紹介していく。そして、2回目の「サイクルピクニック」をスローカフェでが開催できるように関係者と調整している。
「2021年モデルの納期が遅れている理由」
環境意識の高い欧州では以前から自転車が多く利用され、新型コロナウィルスの感染拡大により自転車の需要が高まっている。イギリスでは自転車の修理代50ポンド(約7千円)を補助する政策を始めている。イタリアでは自転車の購入補助金として500ユーロ(約6万2千円)を支給している。5月の都市封鎖が解除されて1ヶ月で前年比60%増となる約54万台の自転車が売れている。自転車需要の高まりで、中国から欧州向けの販売額が急増し、国内の2021年モデルは納期が遅れている。
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