唐津の里山とジビエ料理の幸せな関係
ブリット野口です。
2025年5月に唐津市厳木町の白水荘でジビエ食事会を開催した。4月から鳥獣保護管理員となり、狩猟の役割を住民へ伝える座学「唐津の里山とジビエ料理の幸せな関係」も併せて実施した。

ジビエ食事会を開催した理由
自然の中で自由に遊ぶことは、心を豊かにして『感性』を育む。
私は、自然の中で遊んでいるときに猪と出会い、狩猟に興味を持った。狩猟免許を取得して、猪を獲るようになると、「獲って、捌いて、食べる」という自己完結を目指すようになった。
大人になっても『感性』を育むことの大切さを伝えたくて、「シェフが考えた唐津のジビエ料理」を開催した。

自然の中で育まれる「感性」とは?
目の前にある何気ない情報を見て「どれだけ多くのことに気が付けるか?」あるいは「その情報を不思議に思い、追求できるか?」
その力が『感性』であり、ビジネスでも人生でも大切になる。同じ情報を与えられても、素通りする人もいれば、不思議に思う人やアイデアに繋げる人もいる。この違いの根底には「それまでにどれだけ感性が育まれてきたか?」が関連している。感性を育むには、自然という「感性を揺さぶる宝庫」に身を置き、五感を刺激することが大切である。
自然の中で自由に遊ぶ幸せとは?
自然の中で自由に遊ぶことで得られるメリットは、ストレスの軽減と心の癒しである。身体を動かして、五感を刺激すると、創造性が発揮される。そして、自然と一体になり、仲間と協力して、困難を乗り越えると、自分自身の成長を実感することができる。
大人は体力や経験値があるため、活動範囲が広く、多方面からの情報収集が可能である。自分のペースに合わせた自由度の高い自然体験へカスタマイズすることで、楽しみが広がり、自己肯定感を高めることができる。

自然体験活動を楽しむ
ブリットハンティングクラブでは「自然の中で自由に遊ぶ幸せ」を探求するために、「野生動物との知恵比べ」と言われる「くくり罠」で猪を獲っている。出没位置や動物の習性を理解して行う猟であるため、知識と技術が合わさって初めて成功する。美味しいジビエ料理を食べるために、素材の旨味を活かした調理をシェフが考えている。炭窯での木炭づくりにも挑戦しているが、前回は失敗した。唐津の自然の中にあるものを使って、自由に遊びながら、『感性』を育んでいる。
仲間と共に狩猟と炭焼に挑戦
4年前に、自転車屋で知り合った仲間と一緒に狩猟免許を取得した。捕まえた命を無駄にしないため、ジビエ料理の勉強を始めると、炭火はジビエと相性が良いことがわかった。厳木で伐採した樫の木を使って、七山の炭窯で木炭を作っている。
狩猟×炭焼×酒造り
歴史を振り返ると、唐津の里山で暮らす人たちは、昭和の終わりまで米作りが終わると、狩猟、炭焼、酒造りなどの季節労働に従事していた。現在は、日本各地から食料調達が可能となり、地産地消の食文化は減少している。里山の食文化を知ることは、歴史だけではなく、自然と調和して暮らしてきた先人たちの知恵を学び直すことにもなる。

里山の食文化を届けたい
里山で獲れた猪を解体して、炭火で焼き、味わうことは、古くから続く食文化への回帰であり、歴史の一部を体験する時間である。ジビエ食事会では、先人たちが生み出した郷土の発酵食品を使って、ジビエ特有の風味を旨味に変え、唐津の歴史と風土を感じる一皿を提供した。
今後も里山の食文化を伝えるためにジビエ食事会を開催したい。

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