モールトンの魅力とは?
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ブリット野口です。
自転車界の至宝、モールトンが放つ唯一無二の輝き
自転車好きならば、「モールトン(Moulton)」という名前を一度は耳にしたことがあるはずだ。まるで芸術作品のような自転車は、特別な存在として、多くのサイクリストを魅了してやまない。その唯一無二の魅力について、深く掘り下げてみたい。

奇跡のフレーム構造「スペースフレーム」
モールトン最大の特徴は、何と言ってもそのスペースフレームだ。一般的な自転車が一つの太いパイプで構成されているのに対し、モールトンは細いパイプを立体的に組み合わせて作られている。この独創的な構造は、宇宙船や建築物のトラス構造から着想を得ており、軽量でありながら非常に高い剛性と耐久性を両立させている。

この独特なフレームデザインは、単に美しいだけでなく、走行性能にも大きな影響を与える。ペダルを踏み込んだ力がダイレクトに後輪に伝わるため、驚くほど軽快な加速と、路面から受ける振動を効果的に分散させるという相反する特性を両立させているのだ。初めてモールトンに乗った人が「まるで魔法の絨毯に乗っているみたいだ」と表現するのも納得である。
小径車らしからぬ「快適な走り」を生み出すサスペンション
モールトンは、前後輪に独自のサスペンションシステムを搭載している。これにより、一般的な小径車が苦手とする路面の凹凸や段差も、まるで何事もなかったかのようにスムーズに乗り越えることができる。サスペンションが路面からの衝撃を吸収してくれるため、長距離を走っても疲れにくいのが大きなメリットだ。
このサスペンションは、単に乗り心地を良くするだけでなく、トラクション(路面への駆動力)を確保する役割も果たしている。常にタイヤが地面にしっかり接地するため、悪路でも安定した走行が可能となり、小径車とは思えないほどの高いコントロール性を実現している。
「分割」という名の自由
多くのモールトンモデルには、フレームを分割できる「セパレーション機能」が備わっています。これは、ブロンプトンのような「折りたたみ」とは異なり、工具を使わずにフレームを二つに分解できるというものです。これにより、車での運搬や輪行が非常に楽になり、旅先で組み立て、雄大な景色の中を走り、再び分解して帰路につくことができる。モールトンは、移動の自由をさらに広げてくれる、まさに「旅の相棒」なのだ。
乗り手の個性を映し出す「カスタムの幅」
モールトンは、その独特な設計から、カスタムの幅が非常に広いことも魅力の一つである。様々な種類のキャリアやバッグ、ギアシステムを組み合わせることで、ツーリング仕様にしたり、よりスポーティな仕様にしたりと、乗り手の用途や好みに合わせて自由にカスタマイズできる。世界に一台しかない、自分だけのモールトンを作り上げる楽しみは、オーナーにとって特別な喜びである。
価値ある「一生もの」の自転車
モールトンは、決して安価な自転車ではない。しかし、その価格には、創業者のアレックス・モールトン博士の哲学と、職人の手仕事による確かな品質が詰まっている。手に入れたその日から、乗り手の人生に寄り添い、共に時を刻んでくれる「一生もの」である。

モールトンに乗ることは、単に自転車を漕ぐことではない。それは、優れた工学とデザインが融合した芸術作品を、五感で味わうことなのだ。もし、あなたが、まだ見ぬ自転車の世界を体験したいと願うなら、ぜひ一度、この奇跡の自転車「モールトン」に乗って、感じて欲しい。きっと、あなたの自転車観は一変するはずだ。