魅惑の小径自転車モールトン

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ブリット野口です。

モールトンはイギリスの古いお城で作られている。

フレームは、細いパイプを組み合わせたトラス構造を取り入れ、軽く、強く、美しい。所有する喜びがあり、長距離でも、短距離でも、どんな乗り方でも、楽しい自転車だ。

モールトンのラインナップに「注文して3年待ち」というダブルパイロンがある。ヘッドチューブとシートチューブのパイロン(やぐら)構造が特徴であり、「フレクシター」と呼ばれるラバーをトーション(ねじり)で使うフロントサスペンションをフロントフォークに採用している。リアサスペンションには「ハイドラスティックラバーコーン」を採用している。

5年前にダブルパイロンを手に入れる機会があったが、「どうしてもダブルパイロンに乗りたい」と常連客のI氏に懇願され、譲ることになった。その後、I氏はダブルパイロンでモールトンサミットや自転車イベントに参加している。定期的なメンテナンスを施しながら、今でも大切に使い続けている。ちなみに、このダブルパイロンは、クロモリで作られた生産台数が少ないレアなモデルらしい。(世界に20台位?)

モールトンのカスタマイズは、その人の個性があらわれる。要望で、卓上小型旋盤で部品を削ったり、外注加工でキックスタンドを作ったこともある。オリジナルパーツの試作にも挑戦したが、完成するまでには至らなかった。

モールトンオーナーは「部品を加工して取り付けたい」と、オリジナリティにこだわる人が多く、完成までに1年近くかかる場合もある。

モールトンの楽しみ方は人それぞれ。カスタマイズを考えることも楽しみのひとつだ。

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