モールトン「エスプリ」

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ブリット野口です。

アレックスモールトンは英国で小径自転車を専門に作っている。
トラス構造が有名なフレームは「スペースフレーム」と呼ばれ、軽量かつ低重心であることが特徴だ。ロングホイールベースが生み出す滑らかな乗り心地は「シルキーライド」と呼ばれている。

アレックスモールトンの特徴は3つ。
➀トラスフレーム
➁小径ホイール
➂サスペンション

一般的なフレームはペダルを漕いだときには左右別々に力がかかるので横方向へ歪みが出るが、トラスフレームは左右のブレが少ない。サスペンションの動きは前後と上下の一直線上に限定される。
加速時に踏み込んだパワーを吸収せず、転がりの良い小径ホイールと相まって俊敏な加速に繋がる。小径ホイールには空気抵抗を減らす効果がある。

私が愛用しているモールトンは「エスプリ」の非分割。2007年に発売され、カンパニョーロのケンタウルで組んでいる。パイプにはカイセイとレイノルズを使っている。チェーンステイは従来より2㎜太くなり、剛性が上がった。ヘッドチューブとシートチューブをTSRと同じ構造にしたモデルで、「お城製」としては格安だった。現在は絶版となっているので、非分割のエスプリはレアな部類に入るのかもしれない。

近年はMTB三昧で出番が少なくなったモールトンだが、コロナ禍が終息すれば、仲間と自転車散策に出かけるつもりだ。

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