パナソニックE-MTBのテストライド

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ブリット野口です。

パナソニックからE-MTBの試乗車を借りたので、いつものコースを走り、29-MTBと比較してみた。

「緩やかな下りが続くEDコース」
トレイルヘッドまで新緑を眺めながら、E-MTBはアシスト「ハイモード」で上り坂を快適に進む。29-MTBは13Kg、E-MTBは26㎏、質量は2倍だ。トレイルのスタート地点に押し上げポイントがあり、歯を食いしばって気合で押し上げた。このトレイルには崖に通した狭い道があり、そこでミスをすると5mほど滑落する可能性がある。復帰するのためのロープと滑車を持っていくか悩んだが、脚をついて安全に通過することを選んだ。
トレイルの全長は700mと短く、下り基調で尾根沿いを走り、4分弱で林道へ合流する。途中、木の根や立木があり、ハードテイルだとスピードを殺さないラインを選び、トルクをかけたペダリングで止まらずに走り抜けることを心掛ける。E-MTBはゼロ発進に近い場面でも斜面を加速しながら上るのでライン選びやボディアクションを積極的に使う必要がない。サドルに座ったまま、適度なトルクをかければ進んでいく。下りコーナーを抜けたり、コブをいなす場面では、ペダルに荷重がかかるとアシストが発生し、ラインがずれる場面もあった。場面によって「ノーアシスト」へ切り替えをしたほうが良かったのかもしれない。ドロップやジャンプはバッテリー配置の影響でバランスに違和感を感じた。フロントが上がってから落ちるのが速くてフロントヘビーなジャンプとなった。

「公園のXCコース」
多久市鬼の鼻山公園で開催されたXC大会のコースでE-MTB2台を試乗した。このコースは高低差が少なく、常時ペダリングが必要となるコース。公園の林間や遊歩道を使うレイアウトは加速、減速が多く、脚を削られるはずだが、E-MTBで走るとサドルに座りっぱなしで良い。身体のアクションを使って、小さなコブを乗り越えたり、上りの手前で加速するためのラインどり、ボディアクションを考える必要がない。ペダルを踏めば進むし、簡単に坂道を上る。トルクの発生するタイムラグをコントロールするために、リアブレーキを使ってタイミングを合わせる。モーターサイクルのアクセルワークをイメージするとわかりやすい。
XM-2はリアの硬さを感じた。リアが跳ながら力強く進むイメージ。衝撃が身体に響く。
XM-D2はリアサス、ワイドタイヤなど、採用されているパーツの精度が高く、グリップも良く、衝撃も緩和され、アシスト機構との親和性も良かった。

「結論」
E-MTBはXCコースを一定のスピードで走ると気持ちが良かった。アシストでスピードをキープできるので、純粋に操作だけを楽しむことができる。XCコースの試走は、E-MTBを2台を使って会話をしながら走った。モーターサイクルの林道ツーリングに近い感覚だった。
上り基調のE-MTB専用コース、レンタルバイク、ガイド、この3つが揃えば、気軽に体験できる新しいアクティビティとして社会に認知されるかもしれない。

パナソニックXM-D2 600,000円(税抜)

E-MTBもカヌーや乗馬みたいな身近なアクティビティになれば…と思っていたら、パナソニックが既に動いていた。

《パナソニックのプレスリリース》

パナソニック サイクルテック株式会社は、このほど、長野県で白馬岩岳マウンテンリゾートを展開する白馬観光開発株式会社と、白馬岩岳を電動アシストマウンテンバイクの普及に向けた情報発信拠点にしていく取り組みにおいて協業することで一致しました。 当社は電動アシストマウンテンバイクのさらなる普及に向けて、愛好者が訪れて楽しめるコースや、交流できる場所が必要であり、白馬が最適だと考えています。一方、白馬観光開発株式会社は、マウンテンバイクを活用して多彩な魅力を持つ白馬岩岳への来場者を増やしたい意向です。両社はそれぞれの取り組みを通して白馬を「電動アシストマウンテンバイクの情報発信拠点」にしたいという想いから協業することになりました。白馬観光開発株式会社との協業では、当社製の電動アシストマウンテンバイクを活用して白馬エリアにて、現地を知りつくしたスタッフによるガイドツアーを開催し、インバウンドにも対応します。また、白馬岩岳マウンテンリゾートでは、試乗会など様々なイベントを実施するほか、高い走破性と機能美を実現した電動アシストマウンテンバイク「XM1」「XM2」「XM-D2」のレンタルも行います。当社は今後も、幅広い企業との協業を通して、電動アシスト自転車を活用した新しいライフスタイルと楽しみ方を提案していきます。

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