第三部|犬と山を安全に楽しむために、人が学ぶロープワーク
Categorised in: NEWS, 犬との暮らし, 里山ラボ
ブリット野口です。
犬との山歩きは、犬を知ることから始まり、人が自然を学ぶことで深まります。この三部作では、「犬はどう歩くのか」「犬は何を感じているのか」「人は何を学ぶのか」という三つの視点から、里山で過ごす時間の楽しさを紹介します。
犬との山歩きがもっと楽しくなる。6mmザイルで作るロングリードとブッシュクラフト入門
街中で使うリードは、愛犬の安全を守るための大切な道具です。一方、里山での山歩きでは、リードにはもう一つの役割があります。
犬の行動を制限するだけでなく、安全を確保しながら、犬が自然の中で探索行動を行える範囲をつくることです。
『野営 with DOG』では、市販のロングリードを持参するのではなく、「6mm・10mのザイルを使ったロープワーク」から体験が始まります。
一本のザイルを結び、使い方を学ぶことが、このプログラムの第一歩です。
ロングリードは「完成品」ではなく、自分で作る道具
ホームセンターやアウトドアショップでは、さまざまな犬用ロングリードが販売されています。
もちろん、それらを使って山歩きを楽しむこともできます。それでも、自分でザイルを結び、ロングリードを作ることには別の価値があります。
例えば、犬の大きさに合わせて長さを調整する。安全に使うための結び方を覚える。ロープの状態を点検する習慣を身につける。
こうした工程を通して、道具への理解が深まります。ブッシュクラフトでは、「道具を購入すること」よりも、「道具を理解し、安全に使いこなすこと」が大切にされています。
一本のザイルを、状況に応じて使い分ける
プログラムで使用する6mm・10mのザイルは、ロングリードとして使うだけではありません。
結び方を変えることで、タープ設営のロープ、荷物を固定するロープ、急な斜面で体勢を安定させる補助ロープ、フィールドでのさまざまなロープワーク、としても活用できます。一つの道具を用途に応じて使い分けることは、山仕事や野外活動で受け継がれてきた知恵でもあります。
ロングリード作りは、その考え方を学ぶ入り口でもあります。
※人体を確保する登山用ロープとして使用するものではありません。
犬と人、それぞれが自然と向き合う時間
山では、犬は嗅覚や聴覚を使って周囲を探索します。一方、人はロープを結び、タープを張り、火を起こしながら、自然の中で過ごす技術を学びます。
犬と人では、行動は異なりますが、同じフィールドで自然と向き合う時間を共有することになります。
愛犬が立ち止まり、風の匂いを確かめる。飼い主はその様子を観察しながら、ロープワークやブッシュクラフトを実践する。
そんな時間を積み重ねることで、犬の行動への理解が深まり、山歩きそのものがより豊かな体験になっていきます。
「野営 with DOG」で体験するロープワークと里山
佐賀県唐津市厳木町で開催する「野営 with DOG」は、犬との山歩きを楽しみながら、ブッシュクラフトの基本技術も学べる少人数制プログラムです。
<体験内容>
・6mm・10mザイルを使ったロープワーク
・ロングリード作り
・タープ設営の基本
・ブッシュクラフトの火起こし体験
・犬の探索行動を観察するフィールドワーク
・イノシシやシカなど野生動物の痕跡観察
ロープワークは、犬のためだけの技術ではありません。
山で安全に行動するための基本技術であり、自然を楽しむための大切な知識でもあります。
愛犬は山を読み解き、飼い主は自然を学ぶ。そんな一日を、厳木の森で過ごしてみませんか?
里山ハイキングガイドツアー「野営 with DOG」 愛犬とカヌーを漕ぎ出すように、里山のディープな自然へ共に踏み出すアドベンチャートラベル
全三部を通して伝えたかったこと
このシリーズでは、犬との山歩きを三つの視点から紹介しました。
第一部では、犬が初めての山でも帰り道を見失いにくい理由について考えました。
第二部では、犬が嗅覚を使って環境を探索する行動と里山に残る野生動物の痕跡を紹介しました。
第三部では、一本のザイルを使ったロープワークを通して、人も自然の中で役立つ技術を学ぶ体験を紹介しました。
犬には犬の得意なことがあります。人には人の学ぶべき技術があります。
『野営 with DOG』は、そのどちらかを主役にするのではなく、犬と人がそれぞれの能力を活かしながら、同じ里山で自然と向き合う時間を大切にしたプログラムです。一本のザイルから始まる山歩き。その一本が、犬との時間をもっと楽しく、もっと安全にしてくれるかもしれません。
Tags: ジャックラッセルテリア